注文住宅を建てようと思うけど、沢山のハウスメーカーや工務店があって一社に絞るなんて無理!!
だよね~!
今回は、初心者でも簡単にハウスメーカー・工務店の比較ができるオリジナルのチェックシートをベースに比較すべきポイントを徹底解説するね☆
(チェックシートは自由にダウンロードして使ってくださいね♬)
これを見れば、沢山のハウスメーカーや工務店の中からあなたにピッタリの1社に絞ることができるよ!!
そもそもハウスメーカーと工務店の違いは?
ハウスメーカーと工務店の違いは、大きく分けて5つあります。
ハウスメーカー | 工務店 | |
---|---|---|
①施工エリア | 全国展開 | 地域密着 |
②建築コスト | 高い | 普通 |
③設計自由度 | 制約あり | 自由設計 |
④建築工期 | 短い | 長い |
⑤施工精度 | 均一 | 大工の腕次第 |
- ①施工エリア
-
一般的に施工を請け負うエリアが違います。
ハウスメーカー:工務店よりも広いエリアの工事を請け負う。全国展開しているハウスメーカーも多い
工務店:ハウスメーカーよりも狭いエリアで工事を請け負う。地域密着型の工務店が多い
- ②建築コスト
-
ハウスメーカー:技術開発費や広告宣伝費が建物価格に乗っているため、工務店よりも価格が高くなる傾向
工務店:開発費・広告宣伝費が掛からないため、ハウスメーカーと比べて安価な傾向
- ③設計自由度
-
ハウスメーカー:ある程度決められたプラン・設備等から選んで組み合わせるスタイルが多い
工務店:プラン・建材・設備など自由に選べる
- ④建築工期
-
ハウスメーカー:資材調達から建築施工までの流れが決まっているため、短納期で家が建てられる
工務店:建築現場で資材加工。設計自由度の高さから工期が長い傾向に
- ⑤施工精度
-
ハウスメーカー:建築資材の加工は、事前に工場で行うためバラつきが出にくい
工務店:建築資材は現場で加工する。大工や職人の技術力により精度にバラつきが出やすい。
答えは「人によってどちらが良いか変わる」です。
どうしても叶えたいオリジナルのプランや間取りがある場合は、設計の自由度が高い「工務店」になりますし、お子さんの入学時期などで、できるだけ早く家を建てたいのであれば「ハウスメーカー」という選択肢になります。
自分の中で選択項目の優先順位をもっておくことが大切ですね☆
ハウスメーカー・工務店の選び方
沢山のハウスメーカー・工務店の中から、重要な項目を抜け漏れなく比較して絞り込んでいくために、オリジナルのチェックシートを作成しました☆
プリントして使いやすいB5サイズにしましたので、よかったらダウンロード→印刷して使ってくださいね。
チェックシート記入例
チェックシートの記入例を掲載しますね。
各項目の詳細を説明していきます☆
まずは、比較検討候補にあがっているハウスメーカー・工務店の「社名」を記入します。
その会社が「ハウスメーカー」なのか「工務店」なのか、マルで囲みましょう。
比較ポイント①価格(坪単価)
まず、そのハウスメーカーや工務店で「買えるか?買えないか?」が重要な比較ポイントになりますね!
ここでは、土地価格は含めなず単純な「建物価格」の比較として「坪単価」をします。
「坪単価」って何?
建物1坪あたりの単価のことです。
例)30坪で2,100万円の建物の場合
2,100万円÷30坪=坪単価 70万円 となります。
坪単価を使う理由は、家の面積は人それぞれ違うため、「建物総額」で比較できないため、1坪当たりの単価で比較します。
ただし、メーカーや工務店によっては、
・「延床面積」で計算する会社
・「施工床面積」で計算する会社
があります。
「施工床面積」には、玄関・バルコニー・テラス・ウッドデッキなどのスペースは含みません。
それらを引いた床面積で割るため、坪単価が高くなります。
坪単価を確認する際は、「延床面積」「施工床面積」どちらで計算されているか確認しましょう!
また、「工事費」「諸経費」が坪単価に含まれているか、含まれていないか?も確認しておきましょう。
比較ポイント②構造・工法
住宅構造の違いは、大きく分けて「木造」「鉄骨造」「RC造」になります。
以下、各構造・工法とメリット&デメリットを一覧にしました。
工法・種類 | メリット | デメリット | |||
木造 | 在来工法 | 開口部を大きくとれる | 職人により品質に差 | ||
2×4(ツーバイフォー) | 工期が短い | 自由度が低い | |||
鉄骨造 | 軽量鉄骨 | シロアリ被害無し | 間取りが制限 | ||
重量鉄骨 | 大空間・耐震性 | コスト高 | |||
RC造 | PC(プレキャストコンクリート) | 耐火・耐震・防音・耐水 | 結露・コスト高 | ||
RC(鉄筋コンクリート) | 耐火・耐震・防音・耐水 | 結露・コスト高 |
日本では住宅のほとんどは、木造住宅になります。
「在来工法」が柱・梁・筋交い・耐力壁で建物を支えるのに対し、「ツーバイフォー」は、壁4つと天井・床で支えます。
鉄骨造やコンクリート造と比べてコストが安く、自然界の素材なので、木の香りもよく 安心感があるのが特長です♪
鉄骨造には、「軽量鉄骨」と「重量鉄骨」があり、鋼材の厚さが6mm未満が軽量鉄骨、6mm以上が重量鉄骨です。
コンクリート(RC)造は、プレキャストコンクリート(PC)と、鉄筋コンクリート(RC)があります。
プレキャストコンクリートと鉄筋コンクリートの違いは、コンクリートを作る場所の違いです。
PCは、工場で作ったものを現場に運ぶため工期が早いのが特長。
鉄筋コンクリートは、建築現場でコンクリートを流しこんで作るため、工期も人件費も高くなります。
どちらも各種耐久性に優れていて丈夫ですが、その分重量があるため、それに耐えられるだけの基礎や地盤が必要になり、コスト自体も割高になります。
比較ポイント③断熱性能
家の断熱性能を示す数値は、2種類あります。
- ①Q値(読み方:キューチ)
-
熱損失係数で、どれくらい熱が逃げにくい家なのか?を表す数値になります。
- ②Ua値(読み方:ユーエーチ)
-
外皮平均熱貫流率で、外皮を介して家全体の熱がどれくらい逃げやすいか?を表す数値になります。
現在の断熱性能はQ値ではなく、「Ua値」で表記されますので、比較するときはUa値を参考にしましょう。
「熱の逃げやすさ」を表す数値なので、Ua値は低い方が断熱性能が高いです。
単位はW/㎡k(ワット・パー・ヘイベイ・ケルビン)と読み、
一般的な基準値は0.87W/㎡k
東北など寒冷地基準では0.46W/㎡kですので、それよりもUa値が低い住宅であれば、断熱性が高い家だと言えます。
断熱性に自信のあるメーカー・工務店であれば、このUa値はホームページやカタログでも好評していると思いますので、ぜひ性能比較の参考にしましょう!
比較ポイント④気密性能
続いては気密性の比較です。
気密性はC値(シーチ)で表されます。
「相当隙間面積」の事で、建物内全体のスキマがどれくらいあるか?を示す数値です。
スキマは少ない方が気密性が高いので、C値が低ければ低いほど気密性が高い家だと言えます。
単位は、㎠/㎡(ヘイホウセンチメートル・パー・ヘイホウメートル)と読み、
高気密を売りにしているメーカー・工務店であれば、C値の基準は「1㎠/㎡」を切るのが目安です。
●10㎠/㎡で、家にA3用紙1枚分のスキマがあいているのと同じくらい
●2㎠/㎡で、家にはがき1枚分のスキマがあいているのと同じくらい
比較ポイント⑤デザイン
住宅を比較するうえで、単純に性能やスペックで比較できないのが「デザイン」ではないでしょうか。
せっかくの注文住宅であれば、外観・内観も自分好みのデザインが作れるハウスメーカー・工務店を選びましょう。
デザインテイストの種類を大まかに分類しましたので、そのメーカーが得意なデザインをチェックしておきます。
和風 | 和モダン |
洋風 | アメリカ風(カントリー) |
カリフォルニア風(西海岸・サーファーズハウス) | |
ニューヨーク風(ブルックリン) | |
南欧風 | ヨーロッパ(イタリア・スペイン・ギリシャ・南フランス) |
北欧風 | スウェーデン風(家具のIKEAさんのような感じ) |
その他 | ホテルライク・シンプル・ナチュラルなど |
比較ポイント⑥耐震性能
地震対策に関する性能は次の3種類になります。
①耐震…建物の壁に耐力壁(たいりょくへき)という筋交いを設けることで、地震の揺れに耐える。
②制震…制震装置が揺れを吸収することで、建物自体へ揺れを伝えにくくする。
③免振…基礎と建物の間に免震装置を設置し、揺れが建物に伝わらないようにします。
対策種類 | 地震の揺れ | 設置コスト | メリット・デメリット |
---|---|---|---|
耐震 | 大きい | 安い | ○建物の構造で地震の揺れを吸収 ○比較的に工事が簡単 ○工事費が安く済む ×揺れのダメージが残る場合がある |
制震 | 中程度 | 中 | ○制震装置が地震の揺れを吸収 ○建物本体へのダメージを軽減 ×制震装の位置・数・素材により効果に差が出やすい |
免震 | 小さい | 高い | ○地震の揺れを大幅に無くせる ○建物自体に揺れを伝えにくいため内装も守る ×設置コストが高い ×強風で家自体が揺れることもある |
✅地震への耐久力を表す「耐震等級」も要チェック!
等級 | 性能レベル | 震度6強~7クラス発生時の安全性 |
耐震等級1 | 建築基準法で決まった最低限の性能 | 即倒壊せず避難時間が見込める |
耐震等級2 | 耐震等級1の1.25倍の地震に耐える性能 | 倒壊の可能性は低い |
耐震等級3 | 耐震等級1の1.5倍の地震に耐える性能 | 損傷が少なく、地震後も住み続けられる |
比較ポイント⑦保証
住宅の保証内容は、ハウスメーカー・工務店の重要な比較ポイントです。
住宅品質確保促進法により、新築住宅は10年間は最低保証となります。その間に、住宅会社側のミスや欠陥があった場合は、住宅会社が責任を持ちます。
以下2つのポイントについて確認しておきましょう。
現在は、最低でも10年保証が義務付けられていますが、初期保証としての設定は長い方が無難です。
ハウスメーカーや工務店によって、延長保証が付けられる場合があります。
その際は、無条件ではなく ある一定の条件をクリアしていることが必須な場合が多いです。
例)5年目・10年目など、決まった年数ごとに定期点検を受けていることが条件
比較ポイント⑧アフター
家を建てた後のアフターサービスの内容を比較します。
- シロアリ点検や保証
- 水廻り(キッチン・トイレなど)のトラブル保証
- 地震倒壊保証
どのアフターサービスが何年保証で、どこからどこまでが無料なのか?を確認しておきましょう。
比較ポイント⑨特長・強み
そのハウスメーカーや工務店は、何が特長で、何が強みなのか?を比較します。
以下は、特長や強みの例になります。
- ローコスト(価格が安いことが強み)
- 特定の分野に特化(平屋専門・二世帯住宅専門)
- 気密性や断熱性
- 長寿命の家
- 長期アフターサービス
- 耐震性
- デザイン性
各ハウスメーカー・工務店毎に、必ず強みや特長があるため、必ずチェックしておきましょう。
比較ポイント⑩担当者との相性
家づくりにおいて、特に重要なポイントは「担当者(営業マン)との相性」です。
いくらそのハウスメーカーや工務店の建物や性能が良くても、担当者と波長が合わなければ理想どおりの家を建てることは叶わないといっても過言ではありません。
ここでは4つのポイントに絞って担当者との相性をチェックしていきます。
キャリア年数を聞く理由は、経験の浅いスタッフに担当されると、経験不足からどうしても失敗やトラブルに巻き込まれる確率が上がるからです。
よくコンビニやスーパーのレジで「研修中」のバッチを付けている新人スタッフを見ることがあると思います。
たまたま新人スタッフに当たった際に、やはり作業に慣れておらず、モタついたりミスしたりということが起きやすい傾向にありますが、そこは新人さんなので大目に見てあげることと思います。
ですが、一生に一度の高額な買い物である住宅購入時においては、人生を左右する一大事なだけに、大目に見れないのが心情ではないかと思います。
また、「これまでの契約件数」を聞く理由は、ウデの良い営業マンかどうかを見極めるためです。
売れる営業マンは、相手のニーズや想いを汲み取るのが上手く、かゆい所に手が届く対応をしている人が多いです。
それにより、顧客満足度が上がり、クチコミや紹介でさらに契約が増えるという好循環をしています。
一方、売れない営業マンは、どこかに大きな問題があり、契約件数が取れない。取れないからさらに見込みの薄いお客様を担当させられるのでさらに契約が取れない、という悪循環になっている場合が多いです。
契約数の目安としては、1月に最低1件契約するとして、年間12件程度。10年のキャリアのある方であれば100件程度の契約実績がある方が望ましいと思います。
仕事のできる営業マンは、物事に対する対応スピードも早いです。
例えば、土地探し~申込みをする際はスピードが重要になるのですが、対応が遅い担当者の場合、せっかくの良い土地を誰かに取られてしまう、何てことにもつながります。
今後の長い家づくりを見据えると、対応スピードは重要になります。
こちらの要望に対し、対応が早いのか?遅いのか?などをチェックしましょう。
競合に勝つために悪口を言ったり、相手を蹴落とすような品性の無い担当者と将来の家づくりをしても、思考がネガティブになりますし、そういった営業担当はお客様も大事にしないです。
他社との比較は根拠のある数値で客観的に行ったうえで、自社の強みをアピールできるような誠実な担当者を選んでほしいです。
会話の中で他社批判や悪口が出るかどうかはチェックしておいたほうが良いと思います!
住宅を購入したお客様の中には「最初に対面した瞬間にビビっときた!」「この担当者だったからこのハウスメーカーに決めました!」など、家そのものより担当者とのフィーリングや信頼性が購入の決め手になる場合もかなり多い印象です。
家づくりの期間~その後のアフターまで長いお付き合いを考えると、担当者とのフィーリングが合うかどうか?は重要な比較ポイントだと思います。
展示場での営業マン攻略法の記事もよかったら見てね☆
メモ
ハウスメーカー・工務店比較シートの最後は、メモです。
気付いたこと、感じたこと、確認事項、注意事項など後から比較する際にポイントになるであろう事を自由に書いておきましょう。
ハウスメーカー・工務店比較シートをベースに、色々な住宅会社を比較検討して、自分に合う住宅会社を見つけましょう~♬